06.北京編 物件選定

満を持して2009年6月、北京に乗り込みました。
実は、上海は相当数遊びには行ってましたが、北京は生れて始めてです。

そして、「一発買い」旅程です。(^_^;)
物件選定、買い付け、委任業務と役所/銀行廻りを1発でこなす旅程を6泊7日で組みました。
前半の4日は家族帯同、残り3日は生まれて初めての海外一人ぼっちです(^_^;)
実は今に至るに一人で海外に居た事、一人で帰国した事はこの時1回きり。
常に家内が一緒な旅程しかなく、日系会社の日本人の方や、日本語が堪能な張さん(後にこの人がこの投資を成功させるキーマンに成る)が居なかったら、相当心細かった事を思い出します(^_^;)

さて、物件選び

先ず、私が上海で所感した「都市部の不動産物件感」に基づいて、いくつかのエリアを希望として挙げました。
a)大使館エリア(東京で言うと麻布とか・・の筈だけどもうちょい田舎)
b)古い繁華街(王府井等)エリア(東京で言うと新宿とか)
c)中国圏で良くある「CBD」エリア(東京で言うと、港区~渋谷という感じかな?(^_^;))
d)日本で言う光が丘団地みたいなエリア(中国は職住隣接なのでこの概念は?ですが)
e)日本人学校エリア(上海で言う虹橋地区)

上記のうち、記憶に残って無いのは、b)とd)です。
ちょっと思い出せず、そもそも打診の時点で否定され納得し、見にも行ってないかもしれません。

e)の日本人学校エリアもほぼ記憶が無いのですが、確か結構な田舎(^_^というか、不動産価値が低そうなエリアで早々に選定から外して見にも行ってない記憶があります。

そしてa)の大使館エリア。
日本大使館近くに良いなと思った物件、あったです、はい。
でも、印象としてはちょっと閑静過ぎて、後に見たCBDエリアや物件群には及ばなかったです。

斯様な訳で、私は最終的にc)のCBDエリアに絞る事にしました。
CBDとは、北京商務中心区。。。う~ん、新都心?
上手く説明できないので、wikipedhiaより拝借(^_^

北京商務中心区(ペキン しょうむ ちゅうしんく)は中華人民共和国北京市朝陽区に位置するビジネスセンター。北京の新規中心業務地区(CBD)として開発された新都心。世界経済の中枢地区となることを目指して北京市政府によって開発が進められている。「北京CBD」とも称される。

紫禁城を中心とした北京旧市街よりも東側に位置しており、西は建国門外・朝陽門外の各国大使館地区(かつての城壁の跡を走る建国門北大街の東側に広がる)に隣接している。南の境界線には通恵河が流れる。CBDは、北京を東西に貫く大通りである建国門外大街と、北京の内側から三番目の環状道路である東三環路との交差点(国貿橋)を中心とした3.99平方キロメートルの面積に広がり、超高層のオフィスビル・ホテル・ショッピングセンター・マンション・文化施設などが立ち並ぶ。

この地区には中国を代表する金融機関・メディアなどの大企業本社や、世界各国の名だたる銀行・保険・電子・情報・コンサルタントなど多国籍企業の中国本部が置かれている。これらの企業に勤める外国人やエリートサラリーマンなどが地区内のマンションに居住し、国貿商城などのショッピングセンターや映画館・劇場は北京市民の買い物や娯楽の場所にもなっている。道路や地下鉄などの便はよく、一帯には法律事務所・会計事務所・国際展示場・宅配業者など国際的なビジネスを支えるサービス業も集積している。

北京CBDは、市街地西部の西二環路付近にある北京金融街(中国人民銀行の本部などがある)に次ぐ北京の金融センターに位置づけられている。このビジネス街を発展させるため、CBDをさらに東へ拡大し東四環路に至る3平方キロメートルを新たに開発する計画も進められている[1]。

CBDの中心となる国貿橋周辺を大北窯と呼ぶことから、北京人は北京CBDのことを語呂あわせで「中国北京大北窯」(China Beijing Dabeiyao)ともいう
http://bit.ly/2OpFmX9

 

北京のエリア感 環路とスケール感

北京は、故宮(東京で言うと皇居)を中心にして、環路と言う環状線の道路で囲われ、どの環路内に物件があるのか?で価値が大きく左右されます。
東京で北京の人と話をしていても、物件が多すぎて物件名を言っても解りませんが、「何環路?」と聞かれるので、「三環路と四環路の間」と答えると、「え!割と良いところに持ってるじゃん!」と話が進みます。

中心部のエリアはだいたいこんな感じです。建国門・国貿エリアが、CBDです。

東京との同縮尺比較ですと、こんな感じです

位置付け的には、この例えであってるかな?(^_^;)
三環路が外苑東通り等の東京環状三号線?若しくは山手線?
四環路が山の手通り若しくは環七
五環路は環七若しくは環八、六環路は国道16号ですかね。
上記例え、あんま自信ないです(^_^;)

CBD内での選定

CBDに於いては、下記リストを示され、ぐるっとひと廻りしました。

上記物件の中+αで選定に迷ったのは、以下の4物件
1)新城国際
2)華貿中心
3)世貿国際公寓
4)万達広場(+α)
万達広場は、パートナー候補だった中国人経営の不動産屋さんが強く推してきた物件です。
確かに生活の利便さは劣るがビジネス街の真ん中で、且つ、法人登記可能な部屋で、なかなか良かった(^_^;)
例えば私が中国に会社を設立しようと思った場合、法人登記住所に使用可能な物件ですと、その部屋を登記に用いる事が出来るのです。
それらが認められていない物件では、私が法人設立時にその部屋を住所に登記する事は出来ません。
う~ん。。。迷いに迷って、最後は付帯の日系デパートやJWマリオットホテルに賭して、2)の北京華貿中心公寓に決めました。
マップ座標 https://bit.ly/32gVX6p

*価格の妥当性(相場) 自身による確認

今は知らないが、当時の中国に於いて、あてになる不動産価格の調べ方など無かった(-_-;)
価格が妥当なのかは、足を使って調べ、複数の話を聞いてはかるのみ(^_^

不動産Webサイトも実際の価格から全く乖離していて、一応価格は付けて売られているがおしなべて激安(^_^;)
結局は問い合わせて、「う~ん、今だと〇〇人民元かな」と随分値上がった価格のアンサーを受けるのみ。
要は情報メンテが全く出来てない。

これは、不動産屋の看板や貼られている物件案内も一緒。
貼ってある価格は全くあてにならず、聞いて確認しないと全くわかりません。(-_-;)
このコラムを書くにあたって、昔、ある程度の目安(絶対価格は解らないけど、値上がり基調の確認だけは出来たので)に使っていた中国の不動産サイト「安居客」を見てみました。
https://beijing.anjuke.com/community/props/sale/56773/
ほうほう、久々に見たらだいぶマシになってますな(^_^;)実勢時価に近づいてる(^_^;)

購入物件紹介

物件名    華貿中心
建築面積   66.4 ㎡
平米単価   24,800 RMB
総額   165万人民元(当時のレートで総額2350万程度)
間取り    スタジオタイプ キッチン別

左奥に6棟建っているコンドミニアムがソレです(^_^;)
手前はマリオットホテル、デパート、オフィスビルです。

 

こんな感じのお部屋です
所有者の知り合いのおじさんが、相場の半額くらい(4万円くらい)の激安家賃で居住しておりました(^_^
(購入後ほどなく退去頂きました)

決済手続き

正直、どういう手続きをしたか詳細に覚えてませんが、先ずは売主と売主側の不動産屋さんで売買契約及び、手付金の支払いをしました。
追って、今後の手続き委任の為の公的な委任書を取りにお役所に行き、その後は銀行を廻ってローン審査のお願いに廻りました。
3行くらい廻りました(確かHSBC、スタンダードチャータード、中国工商銀行)が、2校くらいは7割程度の融資OKが出た記憶があります。
ただ、金利が馬鹿高くて(確か8%くらいだったような)、色々考えた末に「日本でお金かき集めて現金で払います(-_-;)」との事になりました。

追って帰国後、海外送金。
当時は特に海外送金が厳しくなく、用途もろくに聞かれなかった気がします(^_^;)
今とは雲泥の差ですね(^_^;)

その後、法的に権利書が上がってきたのは多分3か月後くらいだった気がします。
もう、任せっきりで良く覚えておりません(^_^;)

中国人女性の優秀さ

この取引に於いてキーになったのは、1名の聡明な日本人女性(現地幹部社員)と、実務を支えた2名の中国人女性です。
特に2名の中国人女性には度肝を抜かれました(^_^;)

王さんと言う「重戦車」の様な女性と、張さんと言う日本人より日本人の美徳を持っている女性です。
この女性お二人には、その後も長くお世話になることになりました。

取引上、不明瞭な話があったり、相手方の駆け引きに対し、王さんと言う重戦車は「私は顧客の利益の最大化を図るのがミッションなんだよ!!」とばかりに激しく戦います。

少し話がこじれると、私は席を外し、大きな声で一歩も引く事無く王さんが声をあげて駆け引きに出ます。
「あぁ!じゃぁこの取引は中止だ!」とばかりに撤収の様相を見せたり、相手に笑顔で話しかけたり、こちらが「170万人民元でもしょうがない(-_-;)」と言ってるにも関わらず、「150万人民元まで粘るんだよ!」と譲りません(^_^;)
そんなことしたって王さんの給料が1円も増える訳じゃないのに(-_-;)
張さんは王さんと息を合わせ、そして私との日本語での会話で意思疎通をし、私に「大丈夫、私たちに任せておいてください(笑)」と天使の微笑み。

精神的にクタクタになる1時間を経て、物件価格は165万人民元に落ち着きました(^_^

帰国後、この業者さんの日本人社長の方(今や大手業者さんの会長さんで雲の上の方ですが(^_^;))に、この3名の女性を絶賛する御礼のメールを送りました。

万一、僕が死んだら保有権はどうなるの?

当時と法令が変わって居なければ、中国国内に於ける所有者死亡時の名変プロセスは下記のとおりです。
1)国内で死亡した事の公的証明及び、相続者との関係性が解る戸籍謄本を取得
2)日本の公証人役場で、それら書類を交渉してもらう
(麻布の公証人役場推奨です)
3)中国大使館にその交渉書類を翻訳文と共に持ち込み、翻訳交渉してもらう
4)数日で翻訳交渉が終わるので、取りに行って中国
5)中国の役所で相続及び名義変更手続きを行う

上記一連の海外資産の変更証明方法は、後に他国(タイ)でも本物件(売却時)でも役に立ちました。
なんとなく、そんなプロセスなんだなと認識しておくと便利かもしれません。

 

07. 北京編 お先に結果報告 へ続く

記者のプロフィール

征矢野清志
征矢野清志
1969年6月生まれ、長野県出身
千葉県船橋市在住

学生時代にビル清掃会社を起業。
その後IT系業務に進出し、現在に至る。
コツコツ型の中小企業経営者。

影響を受けた書籍は、トーマスフリードマンの「フラット化する世界」
影響を受けているコラムニストは、金森重樹氏

小さな種銭から、コツコツと保有不動産を増やし、現在国内外に50戸ほどを保有。
但し、大の飛行機嫌いにて日本からあまり離れた場所の不動産には手を出さ(せ)ない。主戦場はアジア/太平洋地区。

不動産投資に於ける座右の銘は「不動産は実業である」

海外不動産投資 アマチュア投資家の会 主催者
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